管理人の一言
証券会社ごとに扱っている債権ラインナップを調べてみた
外貨MMFからスイッチングできる債権。証券会社ごとに扱っている種類や数に違いはあるのか?気になったので調べてみました。
調査方法は、当サイトで紹介しているネット証券4社にログインして販売している債権一覧を記録。時間が経てばラインナップも変わると思ったので、調査日を変えて合計4回記録しました。調査日はなんとなく選んだ 3/30、4/3、4/12、7/5の4つです。
*2013/7/5 最新の取り扱い債権数に更新しました。
結果は以下のとおり。
証券会社ごとの債券取り扱い数
3/30 | 4/3 | 4/12 | 7/5 | |
カブドットコム | 10 | 9 | 6 | 3 |
楽天証券 | 2 | 3 | 3 | 3 |
SBI証券 | 14 | 16 | 10 | 11 |
マネックス証券 | 9 | 10 | 8 | 12 |
記録した債権の一覧データはこちら
表のサイズが横に長くなってしまった関係で別ページに表示します。
表をみても分かりますけど、証券会社によって扱っている債権の種類と数がずいぶんと違うんですね。SBI証券が種類も数も圧倒的していて、次にカブドットコム証券とマネックス証券が充実しています。
人気のあるものはだいたい2、3日で売り切れてしまうようですね。そうでないものは10日以上残っています。
スイッチングを視野にいれたらどこで口座開設したらいい?
外貨MMFから債権にスイッチングするなら、スイッチングするタイミングで扱っている債権数が多いほうが有利。だから選択肢が多いSBI証券!と言いたいところです。
ところが、SBI証券は扱い数こそ多いのですが、外貨MMFの手数料は高め。さらに外貨両替してから外貨MMFにするシステムですからドルコスト平均法で外貨MMFの購入コストを下げる投資方法が使えません。
外貨MMFを通さずに初めから債権を買う目的ならSBI証券でもいいのですが、外貨MMFからスイッチする投資ですからオススメとは言えません。
それならば、次点のカブドットコム証券とマネックス証券はどうでしょう? どちらも似たような数の債権を扱っていますが、取り扱い通貨の多さ、手数料の安さでカブドットコムの勝ちです。
というわけで結論。「カブドットコム証券」で口座開設するのがオススメ。
外貨MMFを買うときの為替レートは、証券会社ごとに違う?
為替レートは24時間眠らないとばかりに、常に動き続けているレートですが、外貨MMFの場合は、証券会社ごとに決まったタイミングで為替を決め、そのレートで売買されています。このタイミングは、だいたい14:00から15:30の間にインターバンクレートを基準に決めているようです。
このインターバンクレート。基準にしているくらいなのだから共通の数字なのかと思いきや、どうやら証券会社ごとに異なる数字になるそうです。あれ?基準となるインターバンクレートも違うし為替を決めるタイミングも違うとなれば、証券会社ごとに差がでるのでは?
疑問に思ったので、実際に買い付けて調べてみました。
調査したのは、楽天証券、カブドットコム証券、マネックス証券の3社。松井証券は選ぶ人いないスペックですし、SBI証券は外貨に変えてから購入するからおすすめできないので除外です。
翌日に売買が成立するように 2月19日 13時にドルMMFを注文しました。
翌日20日の購入履歴からレートを確認したら以下のとおりとなりました。会社ごとに違う数字ですがその差は5銭ほど。最初に思っていたほどの差になりませんでした。
会社名 | 購入為替 | 為替決定のタイミング |
楽天証券 | 93.93円 | 午後2時のレートを基準 |
マネックス証券 | 93.88円 | 午後2時のレートを基準 |
カブドットコム証券 | 93.89円 | 午後3時30分のレートを基準 |
もしもの話なんですが、午後2時から午後3時30分の間に大きな変動があったなら違いも大きなものになったかもしれません。ただしこのことは、あまり起きないことだと思います。その理由に、為替市場が盛り上がるのはロンドン市場とニューヨーク市場が重なって開く時間の午後9時から午前2時の間です。日本市場ではさほど動かない傾向があるからです。
結論として、多少の違いがあるけれどほとんど気にするほどの違いではないため、手数料の安さや取り扱い通貨などの条件から気に入ったところで取引すればいい。ということが分かりました。
過去5年間でドルコスト平均法を試す
ドルコスト平均法がどれだけ効果があるのかを、実際に計算してみました。2008年1月から2012年12月までの過去5年間分の為替レートのデータから、ドルコスト平均法は有益な投資方法なのかを調べてみます。
外貨MMFを買う条件は、毎月1万円分のドルと豪ドルを購入します。5年間で各通貨に合計で60万円分の投資。購入日は毎月10日、もしも10日が市場が休みで買えない場合は後の日付で近い日に購入するものとします。ドルコスト平均法の効果を見るためなので、手数料、利回りは一切考慮しないで考えてみます。
結果は以下のようになりました。為替のデータは長くなりましたので、過去5年間の為替と取得通貨のデータとして別ページに掲載しています。
通貨 | 外貨の合計 | 円換算(注) | 平均取得単価 |
米ドル | 6,812.69 | 635,147円 | 88.07円 |
豪ドル | 7,418.95 | 715,047円 | 80.87円 |
(注)2月14日現在の為替レートは、米ドル 93.23円。豪ドル 96.38円。
5年間の投資額は600,000円なので、外貨を円に戻して考えると米ドルでは投資金額よりも+35,147円の利益が、豪ドルでは+115,047円の利益が出ています。これに毎月月末の再投資分の複利利回りも考慮すると更に利益は大きくなりますね。
よってドルコスト平均法は5年ほどの長期で見ると、ちゃんと利益がでる有効な投資方法ということですね。
でも利益がでたのって今が円安だからじゃないの?
今、円安になっているから利益がでているだけだろう。といった意見もあるとは思います。それはその通りで、ドルなんてつい最近まで76円とかでしたし、豪ドルは1年ほど前は50円代でした。その時に利益を計算したら大損をしています。
その時に「ドルコスト平均法なんてだめだ!」とやめてしまっていたら、せっかく今までやってきていた投資が無駄になってしまいます。為替は一定の幅で上下しますから、長期で見れば一度落ちた通貨もまた元の水準に戻ってくるのです。
もちろん底値で買って頂点で売れればいいんですが、そのタイミングがいつになるかわからない。だからこそ、定期的に買い続ける、安い時にはいっぱい買う、高い時には少なめにというドルコスト平均法が生きてくると考えています。
実は私。もっとも円高だったときに、もうだめだと円に戻してしまったのです。ドルが50円になってしまうんじゃないかと怖かったんですね。でも、今の状況を見てみればその不安もどこへやらの円安の流れになっています。あのとき円に戻すんじゃなかったと後悔しきりなわけです。
この反省を活かすためにも、完全自動の積立投資をカブドットコム証券で始めています。毎月1日にドルと豪ドルに1万円ずつ自動積立、証券口座にお金がなくてもゆうちょ銀行から自動引き落としになるのはここだけなので大変便利です。
経済を勉強をするとっておきの方法
外貨MMFを始めると為替に興味が出てきます。今日はドルはいくらなのかなとか、金利がどうなっているかとか。その興味が経済の状況にも向けばいいのですが、「為替」ばかりが気になって他の情報はおろそかになってしまいがちです。私はそうでした。
「経済の勉強をしたい!」と思ったときによくアドバイスされるのが、日経新聞をとにかく3ヶ月は読んで流れをつかもうということ。私もこれをやろうとしていたんですが、新聞が貯まるのは嫌だし、日経新聞もただじゃありません。なんとかただで勉強できる方法はないかと探して見つけたのは、マネックス証券が送ってくる経済メールを読むことでした。
マネックス証券の経済メールは、その日の市場相場がどうだったのかとか、経済分析の専門家が解説をしてくれたり無料とは思えないような濃い内容になっています。
最初は、読むのがかなり辛いです。専門用語は分からないし、今までの経済の流れが分からないと疑問に思うことも。だけどそれも理解する過程で必要なことで、分からないなりにも読み続けていくうちに、自然と用語などもなんとなく分かってくるんですね。継続ってやっぱり大事です。
企業理念は、「最高の顧客サービスと投資教育により、あらゆる投資家が最良の金融市場と金融商品にアクセスできるようにすることをめざす」こと。その言葉が嘘ではないようなメール内容なんですね。
口座開設すれば自動で届くようになり、月曜日から金曜日の18時から20時くらいに届くんですが、この時間なら仕事終わりでちょっとメールを確認して見ることができるため、読むことが習慣化できています。
他の証券会社、楽天証券やSBI証券からくるメールって営業メールばっかりですからほとんど読んでいません。マネックス証券では外貨MMFの手数料無料キャンペーンをやっていますし、この機会に口座開設してみてはどうでしょうか?レポートを読むだけに使ってもいいかと思います。
野村證券のキャンペーンを検証してみた
野村證券で、こんな外貨MMFキャンペーンが開催中です。
これってどうなんでしょうね?
円安になった流れで外貨MMFの口座残高を増やしたいのが見え見えの広告です。また、これで野村もかなり得をすることになりますね。
証券会社が得をするってことは、投資家が損するってことですよ。証券会社は手数料商売で、その手数料は投資家が負担しているわけですので。
では、検証してみましょう。かなり簡単に計算しているので正確には違いますがツッコミはなしでお願いします。
1ドル89円として、100万円分のドルを買うと、だいたい 11,200ドル になります。野村證券でドルMMFを買うには 1ドルあたり0.5円の手数料が必要なので、手数料は5,600円。
さぁここでは終わらない。買ったら当然売りますよね。売る時も同じ手数料5,600円がかかりますから、合計で
トータルの手数料は、11,200円
これが野村證券の儲けです。
ここから投資家に 1,000円だけプレゼントしてくれるってわけですよ。慈悲深くって涙がでますよね。
ちなみに、一番安い手数料のドルで計算したから1万円ほどの手数料で済んでいます。高金利通貨の豪ドルとかになると 17,000円ほどの手数料になっちゃう。おそらく問い合わせがあったお客さん(カモ)には、高金利ですよと豪ドルを勧めるんでしょうね。その光景が目に浮かびます、、。
プレゼントの額は、購入金額が大きくなるほど増えています。でも、買う金額が大きくなるほどプレゼントの額の割合が減っていくわけなので、一番還元率がいいのは100万円だったりします。
さらに、為替が上下しても証券会社はへっちゃらです。外貨の量で手数料が決まるため、為替が上下しても手数料は変わりません。むしろ利回りで外貨が増えた分、手数料は増えてしまうんですよね。おいしい商売ですよ、うらやましい。
手数料の安いネット証券で購入するのが賢い。カブドットコムならドルの手数料は片道0.2円で最安値ですし、当サイト経由だと口座開設だけで1,000円キャッシュバックされます。
「外貨MMFなら、大手証券よりも手数料が安くキャンペーンもお得なネット証券ですよ」と思うのですが、大手証券で取引する人とか、広告チラシに引っかかる人て、これ読みませんからね。なんともジレンマです。