外貨債券を活用したスイッチング投資
外貨MMFを毎月買い続けていき、慣れてきたころに始めたい投資がスイッチング投資です。
スイッチング投資とは
スイッチング投資とは、いままで買ってきた外貨MMFの残高を使って、より金利が高い外貨債券を買い付ける投資です。外貨債券には数ヶ月から数年の預け入れ期間が設定されていて、期間が終了したあとは、また外貨MMFとして外貨を保有します。
外貨を外貨MMFとして持ったり、外貨債券として持ったりして切り替え(スイッチ)することから、スイッチング投資といいます。
外貨MMF から 外貨債券 を買い付けるメリットは?
外貨債券は、外貨MMFよりも金利(利回り)が高めで、利払いは年2回が主流です。
中には、年1回の支払いのものも、割引債であれば金利の支払いがないものもありますが、年間の利益で計算すると外貨MMFと比べて高めなことは変わりません。
さて、外貨MMFよりも金利が高い外貨債券。金利が高いのならば外貨MMFを通してスイッチング投資しなくても、直接に円から買えばいいのではないでしょうか?
外貨MMFを経由して債券を買うのには理由があるんです。
外貨債券は取扱い開始額が大きいため
外貨債券の取扱い開始額は、主要な通貨で1,000通貨単位からになります。マイナーな通貨なら10,000通貨から買う決まりになっているんです。
通貨 | 取扱開始額 |
米ドル ユーロ 豪ドル | 1,000通貨以上 |
NZドル メキシコペソ 南アフリカランド | 10,000通貨以上 |
一度に1,000通貨単位の資金を用意する必要があるのです。
一方で外貨MMFならば、10通貨単位や、10,000円から買うことができます。時間をかけて資金を増やしていき、ここぞというタイミングで外貨債券にスイッチできます。
外貨債券は、買いたいときに買えるとは限らないため
外貨債券は、いつでも買うことができるわけではありません。購入できる期間が決まっているのです。あるタイミングで債券を買うチャンスがきたとしても、そのタイミングがいつになるのか分かりませんし、買えるチャンスがきたとしてもその時に為替レートが良くない場合もあり購入をためらってしまいます。
為替変動のリスクを最小限にするため
外貨MMFはドルコスト平均法で高値掴みしにくいのがメリットです。毎月のように積み立てていきリスクを抑えながら外貨を増やしていけるのです。そして外貨債券の購入タイミングになったら債券にスイッチングすればいいのです。
スイッチングするのに手数料はかかるのか?
外貨MMFを使って買うぶんには、申込・解約手数料はかかりません。外貨MMFの時点で外貨になっているので為替手数料もかかりません。つまり、全く手数料がかからないということです。
ただし、円から直接に外貨債券を購入する場合は、外貨MMFと同じ為替手数料が必要です。今回のスイッチングでは外貨MMFから買い付けするので手数料は必要ありません。
どの証券会社でスイッチング投資するのがいいのか?
証券会社を選ぶポイントとしては、
・取り扱っている通貨数が多いこと
・外貨MMF購入のときに、ドルコスト平均法が使えるところ
・取り扱い債権のラインナップが豊富なこと
通貨数が多いところは、楽天証券(5通貨)、カブドットコム証券(5通貨)、SBI証券(6通貨)になります。でもSBI証券は、ドルコスト平均法が使えないシステムなので選択肢から外したほうがいいですね。
取り扱い債権のラインナップについては、「証券会社ごとに扱っている債権ラインナップを調べてみた」で調査しましたのでご覧ください。
結果としてカブドットコム証券をオススメします。為替交換手数料は最安値で、自動積立もできるため外貨MMFを買い忘れるということがなく、とにかくラクなんです。ただし外貨MMFの最低取扱い開始額が10,000円のため、投資する通貨の種類を増やすとなると資金力が必要になります。
資金が少ない場合は、10通貨単位(ドルなら800円)から始められる楽天証券のほうがいいでしょう。自動積立ができないので忘れずに投資しないといけないのが不便なところです。
当サイトで多くの人が注目している人気記事