アジア通貨危機
1997年7月よりタイを中心に始まった、アジア各国の急激な通貨下落現象のこと。このころの東アジア地域には海外から大量の資金が流れ込んでいました。タイの通貨バーツは当時、1ドル=25バーツの固定為替相場だったので、為替リスクもないためドルよりも金利の高いバーツの人気が高まっていました。
例えば、ドルが5%の金利、バーツが10%の金利だとして、ドルとバーツの為替変動がないとしたら積極的にバーツで資産運用しますよね。バーツが10%の高金利なのは、タイという国が先進国のアメリカと比べて信用がないからです。
海外の資金が高金利のバーツと交換され、タイの国内に大量の外貨が入ってきたのです。この資金を使って工場を作り経済発展を遂げてきました。ところが、プラザ合意というドル高にしようという政策により、タイの輸出産業の成長が鈍り、アジア諸国に対する経済不安が囁かれるようになりました。
そこに目を付けて、大量の資金でバーツの通貨を売りに売ったヘッジファンドなどが登場。一気に世界市場におけるバーツの価値が下落していきアジア諸国を巻き込む通貨危機になりました。
更新日:2011年4月21日|分類:外貨MMFの用語集
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