利率と利回りの違い
利率とは、元本に対する利息の割合です。
投資する場合、初めに相手に渡す金額のことを元本と言います。そして、元本と、それにいくらか上乗せした金額を返してもらうことを期待します。このいくらか上乗せした金額が儲かった分、ということです。
投資について説明させていただいたとおり、投資には元本と上乗せした金額を返してもらえるよう約束するタイプと、約束しないタイプがあります。
約束するかどうかで、上記上乗せする金額の呼び方が異なります。約束する場合には利息といいます。一方で約束しない場合には収益といいます。
利息については、決まった期日に支払われることが約束されますので、どうやって計算するのか、投資の際に決めておく必要があります。
例えば、100万円を1年後に101万円にして返してくれることを約束した、場合を考えてみます。このような約束をしても、もちろんかまいませんが、一般的には、利息を割合で表すことが多いです。
100万円を1年後に、年率1%の利息をつけて返す約束をする、という感じです。この「年率○%」を利率と言います。
利率で表示することによって、元本金額が違っていても比較しやすい、というメリットがあります。
例えば333万円を1年後に336万円にして返してもらう、と利回りは年率0.9%になり、先ほどの投資よりも利率がよくない、ということになります。
預金する際にも通常は利率が表示されており(銀行の店舗に行けば書いてあります)、利子が何パーセント付くのか、分かるようになっています。
これに対して、MMFについては、元本と収益を返してもらうよう約束する投資ではありません。従って、利率を予め教えてもらうことができません。実際にMMFが投資してみないこととどのくらい儲かるものだか、分からないのです。
で、実際にやってみたところ、こんだけ儲かった、という実績がでるので、それをパーセントに直すと、利回りになります。100万円のMMFを買ったら1年で101万円になった!ということでしたら、利回りは1%ということになります。
この利回りは、費用については差引かれた後、税金については差引かれる前の数値が記載されていることが多いです。
なお、利率も利回りも年率で計算されることが多いです。年率3.65%であれば一日当たり0.01%です。つまり100万円預けると、一日当たり100円の利子あるいは収益がつくことになります。
ところで、MMFでは直近7日間の平均利回りが表示されているのをよく目にします。これはその日の前1週間でMMFがどれだけの利回りだったのかを年率で表示したものです。
MMFは毎日、その日の利回りが異なります。前日の利回りではたまたま儲かった日だったり、たまたま損をした日だったりするため、1週間の平均を表示しているのです。
次は⇒ MMFの活用方法
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